田無 (1)2019年撮影
「東京」だけど「西」のまち「西東京市」の中心の一つ、田無の街。
再開発で綺麗にまとまった新しい街並みな駅周辺と、田無宿に由来する歴史ある青梅街道沿いがこじんまりとまとまった田無駅前は、西武沿線らしいゆったりした時間が流れている。
田無 (1)
- 北口:私鉄沿線の拠点と宿場町
- 北口周辺
- 田無の路地
- 青梅街道沿い・田無宿
田無駅は、西武新宿線で高田馬場から急行で18分ほど。急行も止まる大きな駅。
北口周辺
メインの出口は北口。
駅舎横、西武系の駅ビル「エミオ」にはファミレスやシアトル系のカフェなどが入る。
レンガ調の綺麗な造り。
2階から駅前ロータリーを見下ろす。ロータリーの中を突っ切る歩行者通路はポケットパーク状の広場になっている。
ロータリーを横切るにはペデストリアンデッキもあるが、上下どちらも選べる親切設計。
ロータリーの北側に鎮座するのは再開発ビルで、田無アスタ専門店街と田無LIVINがでっかく入居。駅前で唯一の大型商業施設で、日用品はここで大体揃いそうな印象。アスタ専門店街の内装はは90年代の雰囲気を色濃く残していた。
ヨーカドーが衣料品売り場だけをテナントとして展開していたりするちょっと不思議な店舗でもある。
ペデストリアンデッキでLIVINの下まで。
堂々とした佇まいは、どこか百貨店らしくもある、田無の顔。
地上から駅舎を振り返ってみる。駅入り口が端にあるのもあってか、エミオのレンガ調の建物が駅舎本体に見えて欧風…
田無駅は、鉄道とバスの結節点。今日もどこかへ帰る人が列を成す。
ロータリーから北に伸びる北口のメインストリートは、飲食店中心の雑居ビルが両脇に立ち並ぶ。
首都圏の私鉄沿線の駅前にはよく見られる風景に、どこか安心する。街路の広さと清潔さ。
自転車も整然と整列する。
もう少し通りを進む。写真奥の信号で青梅街道と交差するあたりまでが繁華街で、そこから先は純粋な住宅街となる。
駅前に集約されたこじんまりとした繁華街。
田無駅北口交差点。「〇〇駅(方角)口」と名のつく交差点は大体渋滞するような気がする。
青梅街道は、また後で歩くことにしよう。
交差点の向こう側。東京の西側の、商店混じりの住宅街らしい風景。やっぱり安心感。
田無の路地
田無の路地を歩く。再開発の手が入ったロータリーやメインストリートとのコントラストが鮮明で面白い。
駅前から西に伸びる通り。道の狭さは往時を偲ばせ、今も車より歩行者が主役。
写真正面に控えめに映り込むのは田無タワー。夜のライトアップは天気予報がわりにもなるらしい、田無のシンボルである。
反対を向くと、正面にアスタが聳え立つ。手前と奥のサイズ間の差、己のスケールメーターは少し惑わされる。
商店街、一歩入ると住宅街。渾然一体感が心地よい。
ふれあいの小道
そんな路地裏を歩いていると突如現れるのは、洋風かつ蛇行したちょっと小洒落た裏路地。
武蔵野台地にあり、田に水を引くのに難儀した田無の人々がこしらえた田無用水の名残(暗渠:地下水路にした上に道を引いた)という。
石畳風の道に洋風街路等にテラス。再開発後/前、の文脈とはまた異なる周囲とのコントラストがある。
狭い範囲で様々な「路地」を見せる田無の街。
青梅街道沿い・田無宿
田無の街のもともとの中心はこちらの青梅街道沿い。駅前とはまた違った一面を見せる。
「田無駅北口」交差点から東に街道を進む。
比較的平坦な田無の街を青梅街道は直線に貫き、沿道に商店がひしめく。江戸時代を偲ばせる時間の流れ方もある。
今となっては狭く思える歩道・車道も、往時は立派な街道として十分なものだったのだろう。
とは言え、ところどころマンションになったり、ファストフードになったり、新しそうなコンビニになったり…街の新陳代謝の激しさは、やっぱり首都圏。
車列は西に向かって、帰るのか、向かうのか。
で、少し左を向くとまたアスタの存在感に圧倒される丸。
街道は昔も今も交通の動脈。バス、車、人が交錯する。
なんとなく観察しながら歩いていると、なんとなく商店が多かったゾーンからなんとなくマンションが多いゾーンになる推移が、 なんとなくわかる、かも
断続的なアーケードからのぞくは、首都圏郊外の街か、江戸時代の宿場町か。
街道を東に進んだ果てにあるは五差路のような角度の四差路。ここから奥を覗くと「首都圏の住宅街」が広がっている。
田無の「街」はここでおしまい。
↑の交差点名にもある「総持寺」は通称田無不動尊。
・・・
青梅街道・田無宿の途中で交差する武蔵境通り。
駅前の路地とも、青梅街道沿いともちょっと違った雰囲気の通り。生活道路だけど、ちょっとおしゃれみたいな。
田無駅北口の交差点に戻って、西の方も見てみることにした。
相変わらず大動脈っぷりを見せる車の量。
西日を浴びる田無宿・2019。
こちら側は割とすぐに、かつ徐々に住宅街に溶け込んでゆく。