聖蹟桜ヶ丘2015年7月撮影
京王線 聖蹟桜ヶ丘駅。多摩ニュータウンの北の玄関口であり、
多摩センター周辺に鉄道が通るまでは事実上、ニュータウン最寄駅であった。
現在も周辺では一定の影響力を持っているようで、駅前には大型商業施設が点在し、賑わいが見られる。
スタジオジブリ映画「耳をすませば」の舞台としても有名である。
駅の南北には駅ビル「京王聖蹟桜ヶ丘SC」が館を分けて建っており、存在感を放っている。
一方駅本体は極めてコンパクトにまとまっていて、駅ビルの中から駅が飛び出てきているようにも見える。
駅南側
大通を挟んで反対側には再開発ビルの「ヴィータ」。
非常に90年代後半~00年代前半のビルらしく、直線と曲線を駆使した複雑な意匠が施されたこれまた存在感のあるビルだ。
テナントには、関西本拠であり関東ではあまり見られないファッションビル「OPA」が入居。
聖蹟桜ヶ丘駅とこの「ヴィータ」の間は買い物客の導線になっているようで、人通りが盛んであった。
駅・駅ビルとヴィータを隔てる大通りが、この川崎街道。
4車線で幅広く、街路樹や生垣が巧く整備された道路は、
駅前に洗練された「都市」たる景観を生み出している一つの要素だろう。
ヴィータの横の道を入り、南側へ進むと、こじんまりとしたビルがありつつも次第に住宅街の様相を呈してくる。
市街地の南側に沿うように大栗川が流れる。
この川を越えると、起伏の激しい「多摩ニュータウンらしい」住宅街が広がるようになる。
↑の道を更に南へ進むと急な上り坂(通称「いろは坂」)になり、画像のような聖蹟桜ヶ丘中心部の遠景を望めるようになる。
ビルやマンションが横一列に並ぶように数多建つ様子からは、この地域の規模と勢いが伺えよう。
駅東側~北側
聖蹟桜ヶ丘駅周辺には、冒頭で紹介したような大きな施設と広い道路からなる開放的な景観のほかに、
写真のように雑居ビルに囲まれた手狭な通り、というのも僅かに存在する。
(このような景色は延々と続くのではなく、本当に僅かな、100m程度の区間にしか存在しないのである)
このように駅前の僅かな範囲に多様な街の表情が詰め込まれているのも、聖蹟桜ヶ丘の特徴の一つである。
バス乗り場は駅北側、ショッピングセンターの1階に。
この駅はバス交通の要衝でもあるようで、様々なカラーのバスがひっきりなしに出たり入ったりする様子は見ていて飽きない。
駅から北上すると、ほんの少し住宅街が続いた先には広大な多摩川河川敷に突き当たる。
京王線の鉄橋も見える範囲にあり、川の流れる音に混じって電車の音もよく聞こえる。