街の記憶

海老名 (1)2019年12月撮影

神奈川県央の海老名は、小田急・相鉄・JR相模線の3路線が交わる、神奈川県央における鉄道交通の要衝
海老名はもともと相模国府がある古い町ではあるが、それは丘の上の話。 現在の中心市街地である海老名駅周辺は1970〜80年代に開発が始まるまでは、一面田んぼに囲まれたエリアだった。
小田急・相鉄駅の移転、JR駅の新設などを経てターミナル駅として成立した海老名駅周辺は、平坦かつ広大な土地をフル活用し大発展。
2010年代後半には神奈川県はおろか、首都圏で人気の町に名前を連ねるほどになった。

駅周辺〜海老名中央公園・ビナウォーク:平成中期〜後期の街並み

海老名駅はJRと小田急・相鉄で若干離れているが、メインの市街地は小田急・相鉄側の東口。

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小田急海老名駅は、一日およそ15万の乗降客を捌く小田急有数の賑やかな駅。
尤も、その数字には小田急と相鉄を乗り換える人の数が多数含まれるが、駅構内や駅周辺の人通りが多いのは確か。

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2Fの駅出口はそのままペデストリアンデッキにつながる、大都市郊外の駅によくある構造。

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小田急の海老名駅舎。駅ビルらしい駅ビルがあるわけではないので駅舎はこじんまりとしている。
背後に顔を出す高層マンションが海老名バブルを感じさせる。

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¥駅舎の左側(南側)にはやはりバブル、新築のマンション+商業施設セットのビル。
商業部分はビナフロント海老名と称し、ファッションや雑貨店が入るこじんまりした商業施設。
あまりそうは見えないが、駅前に広がる広いショッピングモール「ビナウォーク」の一部、ということになってはいるらしい。

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そして、このビナフロントのビルの裏ではまだまだ建設ラッシュが目に入る。

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さらにデッキを歩くと、正面には大型商業施設ビナウォーク(の3・4・5・6番館部分)が目に入ってくる。というか吸い込まれる。自然な導入。

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と思いながら左に目を向けると、スーパーや書店が入った小規模な雑居ビルが見えるが、これもビナウォーク。1番館。

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駅舎を振り返る。すでにビルが林立しているなか、さらに新たな建設を企てるクレーンが複数目に入る。
もはや海老名の街を歩いていると、クレーンかマンションの両方が見えない場所など存在しないのではないかという気さえしてくるもの。

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駅前の大通り(ビナウォークの大部分に行く途中に渡る)。
なにぶん比較的新しい街なので、駅から徒歩1分でこのような郊外型の市街地がお目見え。
ただ、その中に混ざる高層ビルや新築マンションの割合は明らかに高い。

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デッキに戻ってビナウォークに降りる。
左がマルイファミリー海老名も入るビナウォークで最も大きい3番館、右が5番館。
今歩いている通路はビナウォークの通路……かと思いきやれっきとした市有地、海老名中央公園にあたるというのもなかなか面白い構造である。

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2002年開業らしく少し時代を感じさせるカラフルでポップなビナウォーク(に囲まれた中央公園)を突き進む。
すると急に五重塔が現れこれまたビックリの産物。相模国分寺にあった五重塔の復元が(一応公園である)この地に置かれているのだという。今となっては完全にショッピングモールのオブジェ然としている。

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駅の方を見るとこのような具合で、「2000年代」な手前と「2010年代」な奥、といった趣の景観。

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五重塔、ミレニアムな造りの郊外型SC、そして大規模マンション……の組み合わせが撮れるのは海老名だけ!

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北側の裏手。周辺もなかなか新しい街で、最近できたわけでもない市の名前がつく駅周辺の風景としては十分珍しいものが見られるだろう。

駅南側〜国分寺跡:平成初期までの街並み

駅〜五重塔、という強固な軸の南側には、少しそれより時間を巻き戻したような街並みが広がり、
イオン・ダイエーが立地し、「大型ショッピングモール」が定着する前の商業中心がある。
丘の上にある相模国国分寺跡を目指しつつ、散策。

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ビナフロントの脇のデッキを抜けると駅の南側一帯に出る。少しさっきまでより雑然とした街並みに。

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ショッパーズプラザ海老名ダイエー海老名店)は、海老名の古参商業施設の一つ(1984開業)。
ダイエーがイケイケだった頃にダイエーが運営するショッピングセンターとして開業。

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交差点に降りる。
密集した繁華街というよりは郊外のバイパス沿いのような街並みで、しかし市街地なので高層ビルや雑居ビルもある。不思議な景観。

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このアングルなんかは完全にどこかの国道沿いですと言い張れそうなものだが。

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イオン海老名店は1974年開業、海老名駅周辺では一番年季の入った大型商業施設。
ニチイとして開業、サティに業態転換したのちイオングループになり"イオン"に。看板変われど雰囲気は残している。

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この辺りは、農地を開発した新興市街地ゆえの贅沢な土地利用がありつつ、県央の交通の要衝である海老名市の中心ということもありオフィスや銀行のビルも多く建っている。

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ので、広大な駐車場付きのコンビニ・ファミレスのすぐ横に突然高層ビル、のようななかなか珍しい街並みが広がっている。

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平屋ジョナサンの隣の東横インとか。

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基本的な文脈としては「郊外」ゆえ、少し歩くと景観からは中心市街地要素がなくなり、普通の郊外になる。

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しばらく歩くと平地だった土地は台地になり、坂を登るように。

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マンション林立する海老名の街を見る。

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丘の上は基本的に古い街並みで、例えばこのように古いケヤキがシンボルになっていたりする。

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この辺りは昔の地図で見ると(今の)海老名(市)の中心だったようだが、
今となっては街路灯の幟にある「相模国分寺商店会組合」の文字にその名残を残すのみ。

ほどなくして相模国分寺史跡に到着する。

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寺の建物は現存しない(復元五重塔がここではなくビナウォークに設置されているぐらい)が、広大な芝生の広場には礎石などが残されている。
奈良時代の国分寺の遺構から、令和の海老名市街を眺めて。

西口周辺:平成後期〜令和の街並み

小田急・相鉄側の東口に対するは、JR相模線の駅がある西口。
こちらは東口以上に新しく、平成後期に入るまでは本当に田んぼとわずかな人家しかなかった…のだが、
平成も終わり頃に開発の手が入り発展するように。ららぽーと海老名の出展に象徴される開発バブルを肌で感じられる(2019年現在)。

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歴史上の経緯から、小田急・相鉄の駅とJRの駅が離れており、両者を結ぶ通路は動く歩道が取り付けられている。
写真右側は商業施設の「ビナガーデン」。ビナウォークにビナフロントにビナガーデン、ビナビナづくしの海老名の街。

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どこを向いてもマンションがあるまち。

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相模線の線路(手前)を超えると現れるのがららぽーと海老名
イオンやダイエー、ビナウォークすら凌駕する圧倒的規模で出店、神奈川県央の商業地図を塗り替えた。

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海老名駅の西口駅前広場はこのような風景。東口以上の真新しさがある。

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多くの人は「EBINAダンス」の横断幕に気を取られ、左下に見切れているえびにゃんの存在に気がつかない

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西口のメインストリートはその名も「エビーロード」。ニュータウンの駅前のような真新しい街路を、歩く。

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リコーテクノロジーセンターは目立つ。

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つくばエクスプレス沿線っぽい風景。東の流山、西の海老名?

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エビーロードの終点。
西口は「駅前は超新しいまち、少し離れたると割と古めの住宅密集地」というコントラストが東口以上にビビッド。これまたユニークだった。


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