横須賀 (1)2020年6月撮影
神奈川県では横浜市についで2番目に市制施行した「横須賀市」の中心市街地は、 東京湾の湾口、天然の良港を擁する「横須賀」。軍港、港町、アメリカ文化、スカジャン、カレーパン……なかなか知名度も高い横須賀市、その中心市街地は、丘陵と海の間の狭い平地に細長く、海、街、丘が狭い範囲に凝縮された街並みは特徴的です。
横須賀 (1)
横須賀中央駅周辺
京急線の横須賀中央駅は、横須賀市街の中核となる駅。JRの「横須賀線」には「横須賀駅」もあるものの、軍港へのアクセス路線というどちらかというと国策的な経緯で作られたJRの駅は市街地の中心部からはかなり離れているので注意。
駅の背後には大きな白いビル、これはモアーズシティ横須賀。横浜に本社を置く岡田屋モアーズが運営するファッションビルで、この地では半ば駅ビルのような形になっているショッピングビル。・・・とはいえ京急の駅ビルではないので、駅には背後のショッピングビルではなく上大岡の京急百貨店(横須賀ですらない)を宣伝する看板が鎮座する格好。
横須賀中央は高架駅。ビルの隙間からガードが伸びるのが垣間見える。
駅前はペデストリアンデッキ。狭い平地に雑居ビルがぎゅうぎゅう並び、背後にタワーマンション
人口減少が激しいことでも知られる横須賀市・・ながら、平地が少なく地形的制約の多い住宅街が限界化しているのがまあまあ実情。平地に限って言えばこのような大規模住宅の新築も見られる。
北方向へ。NTTの巨大な赤白アンテナが目立つ。これが見えると、拠点都市だなという心持ちになってテンションが上がる・・
北西方向に伸びる三崎街道(県道26号)。大通りとの通称もある横須賀の目抜き通り。
駅前広場の北東にはザ・プライムなる商業ビル。モアーズシティの改装や、近隣のダイエー跡にできた大型モールなどもあり、なかなか厳しそう。。
地平からデッキを眺めた様子。大きな柱に取り付けられたワイヤーによって支えられる構造?
地上から駅舎を見ると、デッキから見るより堂々とした構えに見える。
ところで、公衆トイレの「TOILET」フォントがなんかもこもこしてかわいい(市内各地のトイレに広く見られるフォントの模様。)
駅前広場。アーケード街へ至る動線上にあることもあって、そこそこ人通りがあります。
広場に降りてみた様子。ひしめいてます
雑居ビルの合間を縫うように通路が。迫り出した看板が高密度な景観を作り出す。
通路を抜けると普通に幹線道路にぶつかり、これを南西へ進むと駅の下を潜って山の方へ行けます。
左上に映り込む三角屋根が醸し出すのは異国情緒。ここは横須賀。
大通りを進む(若松町商店街・三笠ビル・大滝町)
横須賀中央駅から北西へ。人通りが多く、この辺りが横須賀の中心的繁華街になっている。
これが横須賀の目抜き通り。片持ちアーケードが連なる中心商店街といった風情。沿道の商店は「若松町商店街」を名乗るらしいが、通りの名前は歩いているだけではよくわからず。かつてさいか屋の「大通り館」があったあたり、通称として大通りと称する向きもあったんだろうか。
大資本のチェーン店が目立つあたりに中心性を感じる。
駅側を向く。アーケード屋根の上側に競うように看板が掲出されているのは、向かい側の歩道から見えるぐらいに車道は広いけど、道の両側が分断されない程度には一体性がある証拠?
といろいろ考えながら歩いていると道が二手に分かれ、片方はビルの中の商店街に吸い込まれていく・・
この商店街がある「三笠ビル」は、中に商店街を抱き込む格好で建つ南北に細長〜〜〜いビル。横須賀市の市制50周年を記念して昭和34年に建てられたもの。
外から見ると(横に長いけど)普通のビルながら、内部は商店街という面白いビルである。
三笠ビルの中はこんな感じ。
ビルができる前は細い道沿いに商店が軒を連ねていたようで、その道がそのままビルに覆われた格好。
渋い外観ながら、レトロな個人店から普通のチェーン店まで様々あり、地域に根付いている印象。
ビルの外側(大通り沿い)にも店が連なっている様子。
大通りを歩いていると、右側(北東側)に大きな駐車場、その後ろに見えるのは百貨店のさいか屋横須賀店。県内では藤沢にもある神奈川の地場百貨店で、横須賀は1872年から営業を続ける創業の地……ながら、売上不振などから2021年限りでの閉店が決まっている。
ちなみに手前の青空駐車場も元を辿ればさいか屋の建物があった場所。
沿道の建物がなくなると、アーケードって宙に浮いて見えるんですよね・・
さらに北西に進む。
ちょっと凝った時計が鎮座していたり、道路や歩道の舗装が凝っている(横須賀市街地、このあたりは全体的にこんな感じでモール化されてます)
この時計のあたりで三笠ビルの商店街と再び合流。反対側と似た統一された装飾だが、周辺のテナントは徐々に落ち着いてくる。
「聖ヨゼフ病院(👈横須賀っぽい)入口」交差点をすぎる頃、いつの間にか「大滝商店街」に名前が変わっていた。